諏訪市在住の言語聴覚士・原哲也さんが『発達障害の子の療育が全部わかる本』を出版
「児童発達支援事業所WAKUWAKUすたじお」を営む、一般社団法人WAKUWAKU PROJECT JAPAN代表理事で言語聴覚士・社会福祉士の原哲也さんが、2冊目の著書『発達障害の子の療育が全部わかる本』(講談社 こころライブラリー/1,540円)を上梓しました。
「読者の対象は保護者の方です。うちの子どもが発達障害かどうかと悩んでいる親御さんはどういうところに相談したらいいか知りたいと思っていらっしゃる。一方、療育に入っているお子さんをお持ちの親御さんは、今起こっていることだけではなく、これから小中学校に入ったらどうなるんだろうか、思春期に向かっていくときにどうなるんだろうか、果たして就職はできるんだろうかなど、将来についてたくさんの悩みをお持ちです。この先どうなるかといった情報はもちろん、療育では社会福祉制度はすごく幅広いし、関わる人も多くて複雑。そのへんがパッと見てわかるような本が必要だと思って、文字量に圧倒されないで、知識を得られるような本をつくりたかったんです」
本書では、
・発達障害とは何か
・療育とは何か
・療育は実際に何をするのか
・保護者は何をしてあげられるのか
・発達障害のある子のための支援の制度
・進学
・就職のこと
・お金のこと
と、18歳までの療育期を中心に、乳幼児期から生涯にわたって発達障害のある子に必要な情報をできるだけ幅広く紹介しています。
原さんは主宰する「WAKUWAKUすたじお」のほか、いろんな市町村に出向いて1カ月に約100人、1年にのべ1200人もの相談者さんにお会いになっているそうです。そうした皆さんが聞きたいことは共通しており、その相談に当たった経験から、痒いところに手が届くような本を目指しました。「お父さんお母さんの不安は消えないかもしれないけれど、こういうことかとエンパワーしたい、勇気のもとになってほしい」、さらには「実際に人とつながるのは大事なので、どういう人とつながればいいかを知ってほしい」という思いで書かれています。
原さんは2018年にも、『発達障害のある子と家族が幸せになる方法』を手がけています。こちらはコミュニケーションに特化した内容で、発達障がいのあるお子さんと親御さんががどういうふうに関わればいいか、関わりが実ると親子関係も充実し、その先に親子の幸せがあり、そうした良好な関係の中で育ったお子さんがやがて自分の幸せを探していけるようになるという切り口で書かれています。学苑社刊、1,760円。